ケアマネ試験対策

ケアマネ試験対策 成年後見制度編

成年後見制度とは、認知症高齢者、知的障害者精神障害者などで判断能力が不十分な人を、後見人などが保護し、権利を守っていく制度で、法定後見制度と任意後見制度がある。

法定後見制度は、四親等内の親族などの申し立てに基づいて、家庭裁判所が後見人などを職権で選任する制度であり、任意後見制度は、本人の判断能力が不十分になったときのために、後見人になってくれる人と後見事務の内容をあらかじめ契約で決めておく制度である。

 

●法定後見制度の3つの種類

○後見類型・・・判断能力を常に欠いた状態の人

成年後見人は、預貯金の管理や重要な財産の売買、介護契約など、本人の財産に関する法律行為について、包括的な代理権と、日常生活に関する行為以外の行為について取消権をもつ。ただし、本人の居住用の不動産を処分する場合には、家庭裁判所の許可が必要。

 

○保佐類型・・・判断能力が著しく不十分な人

保佐人は、財産を処分するなど、本人が行おうとしている重要な一定の行為について、同意権と取消権をもつ。また、本人の同意のもと、保佐人などの請求により、申し立ての範囲内において、家庭裁判所の審判を経て代理権が与えられる。

 

○補助類型・・・判断能力が不十分な人(軽度の知的障害者精神障害者認知症高齢者など)

補助人は、本人の同意のもと、申立人の請求により、申し立ての範囲内において、家庭裁判所の審判を経て同意権・取消権・代理権が与えられる。

同意権の範囲は保佐人よりも制限される。

 

しっかりと覚えましょう☆

ケアマネ試験対策 福祉用具・住宅改修の種類編

福祉用具貸与の種目

車いす車いす付属品

○特殊寝台・特殊寝台付属品

○床ずれ防止用具

体位変換

○手すり(工事を伴わない)

○スロープ(工事を伴わない)

○歩行器

○歩行補助杖

認知症老人徘徊感知機器

○移動用リフト(つり具の部分を除く)

○自動排泄処理装置(レシーバー、タンク、チューブなど交換可能部品を除く)

 

●特定福祉用具販売の特定福祉用具の種目

○腰掛便座

和式便器の上に置いて腰掛式に変換するもの、洋式便器の上に置いて高さを補うもの、電動式、スプリング式など立ち上がり補助機能のあるもの、便座、バケツなどからなるポータブルトイレ(水洗式含む)、便座の底上げ部材が対象。

 

○自動排泄処理装置の交換可能部品

レシーバー、タンク、チューブなどのうち尿や便の経路となるもので、要介護者や介護者が容易に交換できるもの。

 

○入浴補助用具

入浴用いす、浴槽用手すり、浴槽内いす、入浴台、浴室内すのこ、浴槽内すのこ、入浴用介助ベルトが対象。

 

○簡易浴槽

空気式または折りたたみ式の浴槽、給排水のためのポンプも対象。

 

○移動用リフトのつり具の部分

 

●住宅改修の対象

○手すりの取りつけ

廊下、便所、浴室、玄関、玄関から道路までの通路などに手すりを設置するもの。手すり取りつけのための壁の下地補強も対象。

 

○段差の解消

居室、廊下、便所、浴室、玄関など各室間の床段差解消、玄関から道路までの通路の段差解消、通路などの傾斜の解消。段差解消に伴う、床下地工事や給排水設備工事、転落防止柵の設置も対象。動力により、段差を解消する機器(段差解消機、昇降機、リフトなど)を設置する工事は、支給対象外。

 

○床または通路面の材料の変更

居室、廊下、便所、浴室、玄関などの床材変更と玄関から道路までの通路面の材料の変更。床材などの変更に伴う下地補強や根太の補強、路盤の整備も対象。

 

○引き戸などへの扉の取り替え

開き戸から引き戸、折れ戸、アコーディオンカーテンなどへの扉全体の取り替え、ドアノブの変更、扉の撤去、戸車の設置など。扉位置の変更などに比べ費用が低く抑えられる場合には、引き戸などの新設も含まれる。取り替えに伴う壁または柱の改修工事も対象。自動ドアとした場合は、自動ドアの動力部分は、支給対象外。

 

○洋式便器などへの便器の取り替え

和式便器から洋式便座(暖房便座、洗浄機能つきを含む)への取り替え、便器の位置・向きの変更、これらに伴う床材の変更、給排水設備工事(水洗化、簡易水洗化については除く)も対象。

 

しっかりと覚えましょう(^o^)丿

 

ケアマネ試験対策 傾聴&オープンクエスチョン・クローズドクエスチョン編

☆傾聴

傾聴は、コミュニケーションの基本技術のひとつで、クライエントが伝えようとすることを妨げず、心を傾けて聴く姿勢を指す。クライエントと話すときは専門用語は避けて、日常的な言葉を用いる。傾聴には、次の過程が重要となる。

○予備的共感(準備的共感)

面接前に得られた情報から、問題の状況、クライエントの心理や周囲との関係などを予測し、クライエントへの共感的な姿勢を準備する。

○観察

面接でのクライアントや家族の反応、部屋の様子などをよく観察する。

○波長合わせ

相談援助者がクライエントの意思や感情などの反応を確認しながら、自らの理解、態度、言葉づかい、あるいは話題や質問の形式を軌道修正していく過程を意味する。また、クライアントが自分の誤解や思い込みを解き、姿勢を変更する過程、それを援助者が受け止める過程も含まれる。

 

☆オープンクエスチョン・クローズドクエスチョン

オープンクエスチョンとは、相手が自由に答えられる質問のこと。「もう少し詳しく…」や「その時どう思いました?」などの質問がその例である。質問者(援助者)側の意図や評価を含まないことが明確で、誘導のおそれもなく、事態を解明するのに有効な方法である。

クローズドクエスチョンとは、「イエス・ノー」のようにあらかじめ答えが用意されている質問のこと。面接が一方的になる原因ともなり得るが、面接の方向性が定まらなくなったり、クライアントが混乱したりした場合は、有効な方法となる。

 

相談援助者には、いろんな技術が必要とされていますので、しっかり理解し覚えましょう(^o^)丿

ケアマネ試験対策 面接における実践原則編

面接における実践

○個別化

問題を整理することは必要だが、それはクライアントを分類することではない。個別化とは、相談の過程への参加のしかたや範囲など、またサービスの種類や提供方法をクライエントの個別のニーズに合わせて対応することである。

○意図的な感情表出への配慮

感情もその人の語る事実であり、クライエントが自由に感情を表現できるように意図的に機会を与える。

○非審判的な態度

援助者の価値観から、クライエントを一方的に評価してはならない。クライエントやその家族、関係者の意見や行動を事実として受け止め、批判や賛同など一方的な評価をしない。

○受容と共感

受容とは、相手の人格を尊重し、感情的な面も含めて、クライエントのあるがままの姿を受け入れることである。また、共感はクライエントへの理解や共感を自分の言葉や態度で伝えることである。

○統制された情緒的関与

援助者の共感的理解を言語化・非言語的手段でクライエントに伝える一方で、クライエントの怒りや敵意、悲しみなどの感情に巻き込まれないように自分の感情を意識的にコントロールする。

○自己決定の支援

クライエントが誤りのない自己決定ができるように手段を尽くして十分な説明などを行い、その決定を支援する。

○秘密の保持

クライエントに関する情報(面接でのやりとり、会議などで得られた情報、援助者自身が観察して感じたことがら、本人や家族の表情など)をクライエントの許可なく外部に漏らしてはいけない。夫婦、親子の間でも独立した個人として対処する。

○専門職としての援助

常に専門的援助者としての姿勢を保つ。個人的な興味や感情を交えずに面接を進める。

ケアマネ試験対策 薬の相互作用・主な副作用編

薬の相互作用により、同じ薬効をもつ薬剤の併用では薬の作用は増強し、相反する薬効をもつ薬剤の併用では作用を弱める方向に働く。一般医薬品のほか、健康食品、特定保健用食品、特定の食品や飲料にも薬剤の作用に影響を与えるものがあるので、必ず併用してもよいかどうか確認する。

<代表的な例>

・グレープフルーツ⇒代謝酵素に影響

・ビタミンKを含む薬(骨粗鬆症薬など)や食品(特に納豆、青汁など)⇒抗凝固薬の作用を減弱

 

○薬の主な副作用

副作用           原因となる薬

・起立性低血圧       降圧薬

・眠気、ふらつき、     抗精神病薬抗不安薬抗うつ薬、抗パーキンソン病

 注意力低下、健忘

低血糖          血糖降下薬

・頻尿、膀胱炎       利尿薬、カルシウム拮抗薬

・脱水症状         利尿薬

・口渇(唾液分泌抑制)   利尿薬、抗不安薬抗うつ薬、抗パーキンソン病薬、麻

              薬、抗不整脈

・出血傾向         抗血小板薬、抗凝固薬

・便秘、頻脈、       抗不安薬抗うつ薬、抗パーキンソン病

 排尿困難、嚥下障害

・胃の不快感、腎機能障害  非ステロイド性消炎鎮痛薬

 上部消化管出血

・食欲不振         ジキタリス製剤、認知症治療薬、非ステロイド性消炎鎮

              痛薬、降圧薬、抗がん剤

・消化器症状        鉄剤

・薬剤性パーキンソン症候群 抗精神病薬、一部の胃腸薬

(パーキンソン様症状)

尿閉           抗ヒスタミン薬、向精神薬抗うつ薬

骨粗鬆症         ステロイド薬の長期内服

ケアマネ試験対策 認知症編③

認知症の中核症状とBPSD

○中核症状

見当識障害、記銘・記憶力障害、実行機能障害、計算力・理解力・判断力・注意力の低下、その他

 

○周辺症状=行動・心理症状(BPSD)

不安・焦燥、うつ状態、徘徊、幻覚・妄想、興奮・暴力、不潔行為

 

療法的アプローチ

○心身のリハビリテーション訓練

通所リハビリテーションデイケア)、通所介護(デイサービス)は、心身への適度な緊張・刺激を与え、リハビリテーション効果が高い。

○生活リハビリテーション

認知症対応型共同生活介護などで行われているもので、環境や日常の生活リズム、役割などを変えずに、日常生活上の行動を実践していくことで、生活自立能力の保持・向上を図る。

○回想法

高齢者が話したがる思い出話を積極的にしてもらうグループ療法。

○リアリティ・オリエンテーション

時間・場所・人物についての正しい情報を繰り返し示すことで現実感覚を導き、失われた見当識を改善する。

音楽療法

音楽が脳を刺激するため、能動的態度が得られる、情緒が安定する、開放感が得られるなどの効果が期待される。

○アニマルセラピー

動物とのふれあいにより、いやしの効果が期待できる。

 

認知症についてはしっかりと覚えましょう(^o^)丿

ケアマネ試験対策 認知症編②

認知症の病態

アルツハイマー認知症

アルツハイマー病により引き起こさせる。主症状となる記憶障害は、初期から表れる。主にエピソード記憶の障害が中心で、近時記憶の障害が著しい。病識に乏しく、見当識障害、注意障害、実行機能障害、失認、失行なども現れる。BPSDを引き起こしやすく、進行すると身体機能が低下していく。

 

○血管性認知症

脳梗塞脳出血などで大脳白質の病変により起こるものが多い。認知反応が遅くなり、アパシーうつ状態が引き起こされる。大脳基底核に病変があると、パーキンソン症状などの運動障害を伴う。構音障害や嚥下障害も比較的早期からみられる。

 

レビー小体型認知症

αシヌクレイン(レビー小体)というたんぱくが、大脳のほか、脳幹部や末梢神経にも広く異常沈着することにより起こる。レム睡眠行動障害うつ嗅覚低下、現実的で詳細な内容の幻視、パーキンソン症状などの特徴的な症状が早期から現れる。全般的に認知機能が低下するが、記憶障害はアルツハイマー認知症よりは軽いことが多い。起立性低血圧、血圧の変動、失神、便秘などの自律神経症は高い確率でみられ、失神などでいきなり転倒することもある。改善、悪化と変動しながらも徐々に進行する。

 

○前頭側頭型認知症

脳の前頭葉と側頭葉が集中的に委縮することに特徴があり、前頭葉、側頭葉の障害に関連した症状が現れる。初期から病識を欠き、記憶は比較的保たれるものの、他人の気持ちの理解や共感ができなくなる。反社会的な衝動的行動、同じ行動を繰り返すこと(常同行動)があり、なげやりな態度、人を馬鹿にした態度、無頓着、無関心、自発性欠如、失語などもみられる。徐々に進行し、活動性が低下していく。

 

しっかりと覚えましょう(^▽^)/